Posted on

うつ病の定義と一時的な落ち込みの違い

時代の移り変わりの中で日本人のうつ病の発症率が増加傾向にあります。うつ病は文字通り憂鬱な気分が継続する病気のことで、日常生活の中で仕事のミスやトラブルの遭遇による落ち込みと混同している人も少なくありません。しかし、前述した症状が一時的なものであるのに対して、うつ病は喜びの喪失や深い落ち込み状態が数週間以上続き、仕事を始めとした日常生活に支障が出るのが特徴です。

病気によって現れる体や心の変化

うつ病は脳の働きに何らかのトラブルが起こった場合に発祥すると考えられていて、それによって心や体に変化が現れます。心の変化で多いのが不安や焦りなどのマイナス思考、意識を集中できずに人との会話や読んでいる活字が頭の中に入れることができないなどです。肉体的な変化には、疲労の増加や食欲の減退、マイナス思考の影響による睡眠障害が挙げられます。症状の度合いは人によって若干の個人差はありますが、倦怠感による頭痛や腰痛といった痛みを伴う変化が起こるケースも少なくありません。

高い効果が期待できる磁気刺激治療

一時的な気分の落ち込みとは異なり、うつ病は自然に治る病気ではないため、そのまま放置をしておくとより症状が悪化してしまうこともあります。そのため、専門家に相談をして適切な治療を受けることが大切です。うつ病の治療は現れている症状に合わせて方法が違いますが、幅広い症状に有効とされているのが磁気刺激治療になります。TMS治療とも呼ばれることのあるこの治療法は、磁気の力で脳を刺激して改善をしていくのが特徴です。

一般的なカウンセリングや薬物療法が平均5年前後なのに対して、TMSは1ヶ月から半年程度と言われています。1回の治療も数十分程度と肉体的負担が少なく、治療による副作用にリスクも最小限に抑えられるのが大きなメリットです。改善が見られた後も定期的に通院することで懸念される再発も予防することができます。

失敗しない病院の探し方

需要の増加に伴ってTMS治療が受けられる病院の数は増えています。しかし、治療法としての歴史はそれほど長くはないので、病院によって信頼度は変わります。病院を選ぶ時は、実際に治療を受けた人の口コミなどを参考にして、実績が豊富で信頼できるかを見極めることが大切です。この時に費用について確認することも忘れてはいけません。TMS治療は50万円から100万円と相場に大きな開きがあります。この治療法における保険の適用には条件が定められているため、症状によっては保険が適用されないケースも少なくありません。できる限り費用をおさえるためにも、この点もしっかりと見極めることがポイントです。

光トポグラフィーとは近赤外光で頭部の血流を測定することで、大脳皮質機能を数値化する検査のことです。医療機関では抑うつ症状の鑑別診断の補助に用いられています。